とある愛香家の日記

香水に対する偏愛ばかりを書き連ねております

目次(Index)

この度は拙ブログにようこそお越しくださいました。Helenと申します。

このブログでは主に香水レビューを書いております。記事はメゾンごとにカテゴリーを分けており、不格好ではありますが、この記事を目次として使っていただければと思います。
今後とも宜しくお願いいたします。

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L'Ile au Thé(Annick Goutal)

「お茶の島」と名付けられたイルオテは、カミーユ・グタールとイザベル・ドワイヤンが韓国の済州島を旅した際にインスピレーションを得て作られたフレグランス。深い青の海と、火山の間を渡る風。そこには茶畑が広がり、蜜柑も栽培されています。

以前ムエットにて試した際にブログに書きましたが、この度サンプルを入手し、複数回試すことができたため、再度レビューします。

 

カミーユさん自身がイルオテのことを紹介している動画(英語字幕あり):


Annick Goutal - L'Ile au Thé

明かされている香料はマンダリン、オレンジフラワー、オスマンサス、セイロンティーとマテ茶、ホワイトムスク

 

最初からお茶が香り、マンダリンの香りと相まって、緑茶の渋みや苦みを感じ取ることができます。とはいえ渋すぎることはありません。徐々にオスマンサスがアプリコットのようなフルーティーさを増していきます。誰からも嫌われない、爽やかな香り。人(特に男性)によってはオスマンサスがレザーっぽく出るそうです。私の場合、日によってレザリーになったり、ならなかったりします。全くその印象が出ないという人もいますので、その日の気温や湿度、つける人の肌の状態によって変わるのかもしれません。
濃度はEDTですが、持続は長めに感じました。消えたかな、と思っても、ふとした瞬間にホワイトムスクが香ります。

 

実際、済州島では緑茶が栽培されており、お茶のミュージアムもあるそうです。周りは緑一色の茶畑で、畑に入ることもできるのだとか。緑を眺めながらカフェでお茶を飲むのも素敵ですね。

o`sulloc ミュージアム済州島

www.seoulnavi.com

韓国でお茶というと、ゆず茶やオミジャ茶(←超好き)、高麗人参茶をお土産でいただくことが多く、緑茶のイメージがあまりなかったのですが、今度行く機会があれば購入してみたいと思います。

なお、済州島は周囲に暖流が流れているため韓国では最も暖かく、国内で唯一の蜜柑の生産地なのだそうです。香料にマンダリンが使われているのも頷けます。「みかんキムチ」という食べ物もあるのだと、以前NHKの「世界入りにくい居酒屋」で紹介されていました。

村上恵美子Pの食いしん坊コラム|チェジュ島(韓国)|世界入りにくい居酒屋|NHKオンライン

 

ところで、日本語でも英語でも「火山と茶畑のあるアジアの島にインスピレーションを受けて…」と変にぼかした紹介文を見かけるのですが、そこは胸を張って済州島だとハッキリ書けば良いと思います(本国サイトには記載あり)。アジアって、広すぎでしょう…

FLEUR DE PEAU(Diptyque)

ディプティックは1961年にDesmond Knox-Leet, Yves Coueslant, Christiane Gautrotの3人によって創業されました。最初はファブリックを売っていましたが、1963年に香り付きのキャンドルを発売、次第に事業をそちらにシフトしていきます。1968年には最初の香水L’EAUを発表、その50周年を記念して発売された新作2本がTEMPO(テンポ)と今回ご紹介するFLEUR DE PEAU(フルールドゥポー)です。それぞれ60年代に流行った香料がメインに据えられ、TEMPOはパチュリ、FLEUR DE PEAUはムスクが使用されています。


香料:ムスク、アイリス、アンバーグリス、ピンクペッパー


「肌の花」と名付けられたこの香りは、ピンクペッパーの煌めきで幕を開けます。公式で明かされている香料には入っていませんが、私はアルデヒドを感じます。海外のクチコミサイトでaldehydic floralと紹介されていたので、あながち間違いではないのかもしれません。体感としてはアルデヒドが冷たさを与えながら全体をリフトしており、ムスクとアイリスがふわふわと身体を包んでくれると言うよりは、チョークを思わせる硬さと粉っぽさがあります。

スキンフレグランスの分類に含まれると思われ、拡散性が低く肌馴染みが良いためか、それとも私の肌の問題なのか、プッシュ数を増やしてもあまり強く香りません。ディプティックの他の香りでも感じることですが、トップ-ミドル-ラストとはっきり変化していかないため、ドラマティックな展開は期待せず、この冷涼感のあるアイリスをずっと楽しみたいかがポイントとなりそうです。

個人的には、人と会う際に個性のある香水をつけていくのは気がひける、とか、何かをプラスするタイプの香水をつけるには気持ちが疲れすぎているけど、何かしら纏っていたい時などに使っています。ひんやり硬質パウダリーなスキンフレグランスをお探しの方にはお勧めです。

Un Coeur en Mai(Parfums MDCI)

Parfums MDCI (Marchal Design & Créations Indépendantes)はClaude Marchalによるフランスのブランドです。「良いフレグランスは産業よりも芸術であり、単なる商品ではなく、喜び、誇り、美の源であるべき」という哲学のもと、著名な調香師を招き、彼らに方向性や予算に関して完全な自由を与えて香水を作っています。

何よりも特徴的なのはそのボトルで、人の胸像が上に乗っています。インパクト大!胸像つきのボトルは75mlで350€、無しのボトルは225€です。その他、シルクロードフラコン(エキゾチックな模様がついている四角いボトル)は275€。ちなみにサンプルは12ml x 選べる5種類で90€と、ぐっとお求めやすくなっています。

 
ボトルに関しては是非ホームページをご覧ください↓

http://parfumsmdci.free.fr

 

「5月の心」と名付けられたこの香りはPatricia de Nicolaï作のグリーン・フローラルです。

草を思わせるガルバナムのグリーンに始まり、メロンが香りに潤いを与えます。ミドルはブルガリアンローズ、ゼラニウムミモザのフローラルノート。トップから香るメロンとブラックカラントによりフルーティーなニュアンスがあります。ブラックペッパーやコリアンダーも使われているもののスパイシーに転ぶことはなく、かすかな煌めきとなって花々を引き立てているのが感じられます。ラストは柔らかなムスクに着地し、静かに春の調べが終わります。

拡散性は低く上品な香り立ちで、どちらかというと小声でそっと歌っているような雰囲気。持続力もそこまでない印象で、消え入り方が綺麗でしつこさがありません。周囲にわかるように香る時間はあまり長くなく、つけた場所に鼻を近づけると音楽が続いているのがわかる…という感じ。

心にそっと触れてくるような、この上なく優しく美しい香りです。


Top notes :  Sicilian bergamot, petitgrain Paraguay, galbanum, blackcurrant, melon

Heart notes  :  Bulgarian rose, Bourbon geranium, mimosa, black pepper essence, coriander 

Bottom notes  : musks

ROSE PRIVÉE(L'Artisan Parfumeur)

パフューマリーの聖地、グラースを象徴する花「ローズ ドゥ メ(5月のバラ)」を称えるフレグランス。

ローズ ドゥ メは5月の初旬から約1ヶ月しか摘み取ることができないバラです。

 

トップ:グリーンマンダリン、バイオレットリーフ、バジル、ブラックカラント

ハート:ローズ ドゥ メのアブソリュートカーネーションマグノリアライラック

ラスト:ヘイ(干し草)、パチュリ、ムスク、シプレアコード

 

「ローズ プリヴェ」=”private rose”.

公式サイトによると、

「心躍らせるフレッシュな華やぎ、フレンチシックを思わせる洗練、地中海沿岸の明るい太陽がそそぐ南仏へと誘う臨場感」

ROSE PRIVÉE | ラルチザン パフューム公式サイト | L'Artisan Parfumeur

とありますが、どちらかというと晴れよりも曇りの日を思わせる調香で、陰のある香りだと感じます。薔薇が華やかにたくさん咲き乱れているというよりは、プライベートな庭で、たくさんの花の中ひっそり咲いている…というぐらい、ローズは控えめです。

 

調香師はベルトラン・ドゥショフールとその弟子ステファニー・バクーシュ。2015年発表ですが、既に廃盤となっています。

ラルチザンは改廃の多いブランドで、消費者としては常に廃盤の不安を抱えながらも次々と新作が出るのはエキサイティングでもありますが、その毎回かかる高い開発費はきっと他の製品の高い売値で回収して(後ろから狙撃される音

…一期一会を楽しむのが、ラルチザンとの良い付き合い方なのだと割り切ることにします。

ODALISQUE(NICOLAÏ PARFUMEUR-CREATEUR)

NICOLAÏ PARFUMEUR-CREATEUR(パルファムドニコライ)は1989年に調香師Patricia de Nicolaïさん(女性)とその夫Jean-Louis Michauさんによって創業されました。当時は「調香師は男性がやるもの」という時代だったそうです。創業当初から「最高品質と完全なる創造の自由」を信条とし、マーケットに左右されない卓越したエレガンスを維持し続けていると自負しています。これはPatriciaさんの母方、ゲラン家の哲学とのこと。最近は息子のAxel de Nicolaïさんも事業を手伝っているようです。

日本では以前代理店があったようですが、現在はありません。ただしオンラインストアは全世界発送に対応しています。値段もメゾンフレグランスとしてはリーズナブルで、30mlサイズもあるのが嬉しいところです。

 

香調はシプレ。トップはマンダリンとベルガモットですが、マンダリン(蜜柑)が強いのか、いかにもジューシーなシトラスが明るく弾けるというよりは、熟れた桃を思わせる香りがフルーティーに上りたちます。

トップが過ぎ去るとリリーオブザバレー、ジャスミン、イリスのフローラルへ。ラストはオークモスとムスク…というのが明かされている香りのピラミッドなのですが、私の肌ではずっとフルーティーな「グリーン要素たっぷりの蜜柑✖️桃」が最後まで香り続けます。謎です。シプレですがパチュリが入っていないためか、つけて数時間経った後も重みは出てきません。

 

1989年発に発表され、当時のメインストリームがどのようであったかはわからないのですが、30年近く経った2018年現在つけてみると、かなり個性的に感じます。この独特なフルーティーな香りを好きになれるかは人に寄ると思います。海外のクチコミサイトを見ると絶賛している人とボロクソに言っている人と真っ二つに分かれており、後者に関してはかなりひどい言われようです。

ベルガモットが最高」「リリーオブザバレーの香水の最高峰」「素晴らしいシプレ」と形容している人もいれば、「ベルガモットどこ?」「リリーオブザバレーもジャスミンも見当たらないんだけど?」「シプレにも感じないよ」と私みたいなことを言う人もいるので、つける人の肌によって全く香り立ちは異なるのかもしれません。可能であればサンプルなどで少量から試されるのをお勧めいたします。

  

ちなみに、オダリスクとはトルコのハレム(後宮)にいる女奴隷や寵姫のことで、19世紀初頭、フランスの画家達(アングルやマティスルノワールなど)が好んで題材にしました。「オダリスク」でGoogle画像検索すると、「そんな格好してたら風邪引きますよ…」というような色白もち肌の女性が山のように出てきます。「ほんまにトルコの後宮にこんな人達いたんかいな!フランス人の変な妄想ちゃうか」とエセ関西弁でツッコミたくなること必至です。

 

個人的には、ニコライの最近の香りも試してみたいと思っています。特にCAP NÉROLI(EDT)はローズマリーやミントなども入っているネロリとのこと、是非一度嗅いでみたいです。パリにブティックがあるそうなのですが、残念ながらパリに行く予定がありません…。いつの日か!

Huemul(fueguia1833)

「清らかなアンデス山脈を力強く走り抜ける、美しいゲルマジカのように…」

ゲルマジカは絶滅危惧種らしく、以下サイトのパタゴニア旅行記では「幻のゲルマジカ」と書かれています。写真も見られます↓

www.kaze-travel.co.jp



いやーパタゴニア一回行ってみたいですね‼︎

フエムルはストーリーがあると言うよりは、「元々は動物性香料であるムスクを、植物性香料で表現してみたらこうなりました」という作品です。
ムスクは麝香とも呼ばれ、雄のジャコウジカの腹部にある香嚢(ジャコウ腺)から得られる分泌物を乾燥した香料、生薬の一種です。最近では動物保護の観点から合成香料にとって代わられていることが多いと聞きます。

 

明かされている香料は
1.Musk/Exaltone family 2.Massoia/Cryptocaria massoia 3.Jasmine/Jasmine lactone

WikipediaによるとMassoiaは樹皮から取られる香料で、だいたいどんな香りかと言うとココナッツ、クリーミー、ミルキーで、希釈するとクリーミー、ココナッツ、グリーン、僅かにフルーティーであるそうです。

(Huemul全体が、まさしくそのように香ります)

Massoia lactone - Wikipedia

 

ジャスミンも使われていますが、フローラルとして主だって前に出ることはなく、全てが渾然一体となって香ります。

店員さん曰く「つける人の体臭なのかどうかわからないように香る」とのこと、確かに身体に何らかの色をつけ加えるというよりは、まさに肌が「匂い立つ」ように感じます。

面白い嗅覚体験ができますので、もしお店に行く機会があれば、ぜひ肌の上で試されることをお勧めいたします。とはいえ、フエギア1833のお店では目の前に立ち並ぶフラスコに目移りしてしまい、腕が何本あっても足りないように感じてしまうことが多いのですが…