とある愛香家の日記

香水に対する偏愛ばかりを書き連ねております

SAVOY STEAM(PENHALIGON’S)

2017年発表のEDPです。

HEAD:チュニジアローズマリー、ピンクペッパー

HEART:ローズ、ゼラニウムアブソリュート

BASE:インセンス、ベンゾイン

 

香水を身に纏う時、小難しい顔をしていませんか?私は結構香りの正体を探りながら嗅ごうとしてしまうため、少し難しく考えすぎていることが度々あります(それがまた楽しいのですけれども)。

しかしこの香水は、難しいことをなーんにも考えなくても良い香り。むしろ、難解な思考を拒否されます。それもそのはず、ターキッシュバス(トルコ風呂)がテーマだから。ローズの香るスチームミストや、薔薇の花びらが浮かぶお湯。私はローズマリーを一番強く感じます。ハーバルな香りに頭の中はリラックス。ひとっ風呂浴びて、「ああ良い湯だったな」(トルコ風呂は蒸し風呂なので湯船に浸かるのとはまた違うのでしょうけれども)となる香りです。


このサボイスチームはペンハリガンの最初の香水「ハマンブーケ」にオマージュを捧げたもの。ペンハリガンはもともとロンドンのジャーミン ストリートにある理髪店でしたが、同じ建物に入っているターキッシュバスの蒸気の香りにインスパイアされ、1872年にハマンブーケが発表されました。

ちなみに、サボイスチームのインスピレーションの源は、ジャーミン ストリートの角を曲がったところにあるデューク オブ ヨーク ストリート12番地にあった女性用のターキッシュバス「サボイ ターキッシュバス」だそうです。