とある愛香家の日記

香水に対する偏愛ばかりを書き連ねております

Tolu(Ormonde Jayne)

ペルー産のToluという樹脂を主軸にした香りです。

Top: Juniper Berry, Orange Blossom and Clary Sage

Heart: Orchid, Moroccan Rose and Muguet

Base: Tolu, Tonka Bean, Golden Frankincense and Amber

 

秋の森の中で、落ち葉の絨毯の上を歩いているようなイメージを持ちました。木々の間から黄金色の木漏れ日が差しているかのようです。公式でもはっきりと「秋冬向け」「秋の葉のような、ゴールド、蜂蜜色、コニャック色」と表現されています。

くぐもった、ダークな雰囲気で始まります。ジュニパーベリーやオレンジブロッサム、クラリセージなどで若干ハーバルな印象もあるのですが、その背後にはずっとトルー、トンカビーン、フランキンセンスとアンバーのベースが控えているため深みがあります。

ミドルはモロッカンローズやオーキッド、ミュゲですが、やはり樹脂系の気配が強く単純なフローラルノートには終わっていません。むしろ最初から最後まで樹脂が主役と言えるのではないでしょうか。ラストは甘めに変化します。

拡散性は低く、終始芳しい雲が自分のごく近くを漂います。パウダリーな側面もあり、私の場合は日によってパウダリーさや甘さの出方がかなり異なりました。持続力は結構ある方だと思います。

 

奥深く、落ち着く香りです。