とある愛香家の日記

香水に対する偏愛ばかりを書き連ねております

Ormonde Woman(Ormonde Jayne)

Ormonde Jayneはリンダ・ピルキントンがオーナーを務める2002年創業のイギリスのブランドです。南米、アフリカ、極東を旅し、そこで働いた経験をお持ちの方のようです。

Ormonde Jayneを作る際、真のエレガンスを決める要素ーイギリスの職人芸の品質、フランスの香水の美、オリエントの官能性と自然なハーモニーーを結びつけることが、私の目標でした

(公式サイトより)


ブランドのシグネチャーセントとなっているこの香りは、ブラック・ヘムロック(米国西部産の大型の常緑樹)がメインに据えられています。

 

Top: Cardamom, Coriander and Grass Oil

Heart: Black Hemlock, Violet and Jasmine Absolute

Base: Vetiver, Cedar Wood, Amber and Sandalwood

 

つけた瞬間、森の中に足を踏み入れたような気持ちになります。その後次第に甘みが出てきて、表層ではフルーティーなフローラルが香り、深層ではザラつきのある材木系ウッディが香るという、二重構造が感じられます。


P(Made to measure、客が50%までの濃度を好きに指定して購入できるもの)とEDPが販売されており、私が試したのはEDPの方です。とはいえ、Ormonde Jayneは「どのボトルでも、最低でも賦香率30%」だそうなので、実質はP濃度なのだと思われます。そのためか拡散性は低く、自分の身体に添うようにして、香りの靄が揺らめいているような印象を受けます。


“a dusky, seductive perfume”と公式で謳われているように、大人の色香を感じさせる香りです。このseductive(魅惑的な)という単語はOrmonde Jayneの公式サイトでよく見かける気がしますが、私が試したことのある6種全てが「大人向け」の深みのある香りであったため、あながち言い過ぎでもないように思っています。