ヴィトリオールドゥイエ(セルジュ・ルタンス)
Twitterのフォロワーさんのご厚意で我が家にお迎えしました。「最高級のカーネーション」です。
直訳だと「硫酸のカーネーション」という意味のようです。もっと辛辣なイメージなのでしょうか。
最初は特徴的な酸味がスパイスとともに立ち上がり、やがて甘みが出てきます。上品で紳士な、冷たいフローラルです。
日本語版サイトには、英国紳士、とりわけ19世紀のダンディズムのイメージとあります。
紳士が一輪の白いカーネーションをシルクの上着の襟元のボタンホールに刺している…そんな情景です。
一方、英語版サイトを見るとジキル博士が出てきます。ルタンスは日本語版サイトと英語版サイトとでかなり雰囲気が異なり、後者の方が何故かテンションが高いです。
「何ですか、ジキル博士?」
「よくお聞き、全部教えてあげよう。カーネーションと十分な量のカイエンペッパーを用意するんだ。クローブの爪を使ってしっかりと中心に置く。最後に暴力を振るう前に、ニオイアラセイトウで少しパンチを効かせるんだ。」
Violenceを暴力と訳していいのかわかりませんが、大意はこんな感じです。
私はフローラルがあまり得意ではないのですが(店頭で試しても強く惹かれるものが少ないです)、こちらはフローラルによくあるような華やかさはなく、あくまで上品に冷たく香り、とても惹かれます。
ご縁で出会うことができたこの香り。大切に使いたいと思います。