とある愛香家の日記

香水に対する偏愛ばかりを書き連ねております

フルールドリアン(ラルチザン パフューム)

調香師ベルトラン・ドゥショフール御大が今回旅行したのは中米パナマの島。雨季の熱帯雨林に咲く、幻の花をイメージ。残念ながら廃盤です。 ・トップ:グアバの木の花(グリーン、フルーティーノート)、水の香り(オゾニックノート)・ミドル:つる植物の花…

フーアブサン(ラルチザン パフューム)

2006年発表のEDP。禁断の酒、アブサンをテーマにした香水です。アブサンはニガヨモギやアニス、ウイキョウなどのハーブやスパイスで作られるリキュールで、芸術家含め多数の中毒者を出したことから一時期禁止されるまでに至りました。(現在は幻覚をもたらす…

アルード(ラルチザン パフューム)

アラビア半島の砂漠における黄昏をイメージした香水。黄金やミルラを運ぶキャラバン、全てが金色に染まる夕暮れを表現した香り。 AL OUDは2009年発表のEDP。調香師はベルトラン・ドゥショフールです。最近はウードの香り大ブレイク中の感がありますが、2009…

クールドベチバーサクレ(ラルチザン パフューム)

名前は「聖なるベチバーの心」。残念ながら廃盤となってしまっています。iBeautyStoreによると、力強く野生的なハイチ産ベチバーと、優美でフレッシュなロベルテ産ベチバーの2種類が使われています。 トップ:ベルガモット、ブラッドオレンジ、ブラックティ、…

BLANCHE(BYREDO)

BYREDO(日本ではバレード、バイレードとも)は2006年にスウェーデンのストックホルムで誕生したブランドです。創業者ベン・ゴーラムはインドにある母の故郷を訪れた際、スパイスやお香の匂い溢れる空気に感銘を受け、香りの世界へと傾倒していきました。 ベン…

BENJOIN19(LE LABO)

シティエクスクルーシブラインのモスクワ限定品です。 モスクワと聞いただけで私の頭の中ではジンギスカンの「目指せモスクワ」が空耳と共に流れ出します(歌詞はドイツ語)。もすかう!もすかう! 【1080p】もすかう ベンゾイン19はトルストイ作「アンナ・カ…

MOUSSE DE CHENE30(LE LABO)

ルラボのシティエクスクルーシブラインのアムステルダム限定品です。 クリスタルモスとクリアウッドによる「ネオ・シプレー」であると、公式では謳われています。 あらためてシプレ系についてご説明しますと、1917年にフランソワ・コティ社が発表した香水、C…

Abel(discovery set)

ニッチなフレグランスばかりを扱っている、新宿のNOSE SHOPでAbel(アベル)のディスカバリーセットを購入しました。アベルの香水全5種類のサンプルが入っています。各香りの説明が書かれた紙も入っています。 アベルは100%天然香料でできた香水を作っているオ…

LIMETTE37(LE LABO)

シティエクスクルーシブラインのサンフランシスコ限定品です。 「リメット37はルラボが位置するフィルモアストリートからベイまでの、丘のアップダウンのある道のりを真似たような、抽象的で嗅覚の構造を探求する街をさします」(公式より) サンフランシス…

アラニュイ(セルジュ・ルタンス)

セルジュ・ルタンスが2018年3月20日でボトル・価格を改定、廃盤品も多く出るというのは以前にも書いた通りですが、このアラニュイも今回廃盤になります。 [夜に]夜のとばりが降りる。白夜のような、眠れぬ夜。むせかえるような香りが生暖かい空気を満たし…

フレンチキス(ゲラン)

ゲランのエクスクルーシブライン、エリクシールシャルネルシリーズから。フレンチキス…とは所謂ベロチューのこと。なかなか大胆なネーミングですね。液体の色も大胆なピンクです。リップスティックをイメージした香り。 トップノート: ライチ、ラズベリー ハ…

TEA FOR TWO(ラルチザン パフューム)

ラプサンスーチョン。 それは、紅茶の茶葉を松葉で燻したお茶。癖のある燻香が特徴で、中国の福健省の一部で生産されています。 (飲んだことありませんが) オードトワレ フレグランスファミリー / ウッディ (スパイシー グルマン) ヘッドノート / ベルガモ…

ALDEHYDE44(LE LABO)

ルラボのシティエクスクルーシブラインのダラス限定品です。この記事では商品名はあえて英語読みでアルデハイド44、使われている合成香料は日本風にアルデヒドと書くことといたします。2013年に一度廃盤になりましたが、昨年復刻されたようです。(※海外のク…

パリエーリ

パリエーリの歴史は古く、1806年に調剤薬局スタイルのパフューマリーとして誕生し、1876年に創業者の名前であるパリエーリの名でブランドを立ち上げ、これまでずっとボディケア製品を作ってきました。2016年に創業140周年を記念し、フレグランスコレクション…

アンジェラ・チャンパーニャ

イタリアの中心部にあるアトリという職人の町で誕生したフレグランスブランド。アトリの町にまつわるストーリーが香りのテーマになっています。100mlのボトルには教会のバラ窓のモチーフが上にくっついていて、とても印象的です。お店の方曰く、香り立ちは強…

escentric molecules

大阪駅直結のグランフロント大阪南館5階にある、blissala(ブリサアラ)というお店でescentric molecules、アンジェラ・チャンパーニャ、パリエーリの3ブランドを試香してきましたので、ご紹介します。なお、blissalaにはアトリエ・コロンとダウン・パフューム…

BAIE ROSE26(LE LABO)

ルラボのシティエクスクルーシブラインのシカゴ限定品。 ベローズとは、フランス語でピンクペッパーのこと。胡椒とは何の関係性もないものの、見た目が似ていてピンクであることから名付けられているそうです。味も胡椒のような辛味があるのだとか。 ★参考:…

CUIR28(LE LABO)

ルラボのシティエクスクルーシブラインのドバイ限定品です。 公式曰く「汗とガソリンいらずのイージーライダー」な、「オリエンタルで中毒性のある終楽章を奏でる香り」とのことで、「最初からクライマックス‼︎」なのかと期待してプッシュしたらいきなりベチ…

ロルフェリン(セルジュ・ルタンス)

ロルフェリン。直訳すれば「みなしご」。 [灰の乙女]その香りは浮遊するベール。父は木で、母は炎。星屑のように優美で純粋。けれどもやがて塵にまみれ、霞んでいく人生の軌跡。それは記憶。儚く繊細だが、しかし完全なもの。 (公式サイトより) ロルフェリ…

POIVRE23(LE LABO)

ポアブル23 はシティエクスクルーシブラインのロンドン限定品。エクストレのパルファムであり、ルラボのペッパー声明文。ここでのペッパーはブルボンペッパーです。 香料は、Cistus、Incence、Pathouli、Gaiac wood、Pepper Bourbon、Australian sandalwood…

ウーロン・アンフィニ(アトリエ・コロン)

筆が進まない作家が、都会から離れ、湖が凍り雪が降るような寒い土地へと執筆のため出かける。温かい暖炉の火、氷の入ったウイスキーグラス。そんな情景。 賦香率15% 【トップ】シチリアのベルガモット、 チュニジアのネロリ、 フリージア 【ミドル】ウーロ…

オーインペリアル(ゲラン)

1853年、ピエール フランソワ・パスカル・ゲランがナポレオン三世の妃ユージェニー皇后に献上し、ゲランが皇室御用達調香師の称号を得るきっかけとなった「オーデコロン イムペリアル」。 香調としてはフローラル・シトラス、香料はベルガモット、ネロリ、プ…

夜間飛行 EDT(ゲラン)

1933年発表。調香師は3代目のジャック・ゲラン。オリエンタルシプレーの名香と言われています。 EDTはビーボトル100mlワンサイズ 昨年の5月の終わり。Twitterのフォロワーさんが「夜間飛行は良い」と呟いていたのを読んで、ゲランのカウンターに立ち寄りまし…

APOM プールファム(メゾン フランシス クルジャン)

APOMはA Part Of Meの略。他の人にも勧めたくなる、自分の一部になるような香り。シロッコの風の息吹、そして地中海沿岸の男性と女性から溢れるセンシュアリティの響きー だそうです。 香料:オレンジブロッサム、イランイラン、シダーウッド香調:パウダリー …

タンブクトゥ(ラルチザン パフューム)

西アフリカのマリに伝わる“恋人を虜にする香料”からインスパイアされた香り。アフリカ原産の香料、トロピカルフラワー(カロカロンデ)やパピルスウッドが使われています。 名前はマリ共和国内のニジェール川の中流域、川の湾曲部に位置する砂漠の民トゥアレグ…

ミュール エ ムスク エクストリーム(ラルチザン パフューム)

1978年、ラルチザンパフュームはミュールエムスク(EDT)を発表。その後1993年に、ミュールエムスク エクストリーム(EDP)が発表されました。 同じ名前はついていても、単に濃度が違うだけではなく、香料がかなり異なり、また調香師も違っています。 EDT: フレ…

アンボワバニール(セルジュ・ルタンス)

「バニラの木」 私の人生で出会った中で一番お洒落な中年の男性が、「冬はルタンスのアンボワバニールをつける」とおっしゃっていました。 丸眼鏡、モードなヘアスタイル、チェックのブレザー、そして腕につけた趣味の良い時計。マスキュリンな香りを選ばず…

AMBRETTE9(LE LABO)

自然界に存在する植物性ムスク、アンブレットグレインがメインの香り。 「ママとベイビーへのスペシャルなフレグランス。」 これは各都市限定シティエクスクルーシブではなく通常ラインでの取り扱いです。 林檎と洋梨(どちらも実ではなく皮)の匂いが広がり、…

アビルージュ EDT(ゲラン)

1965年発表。 世界初の男性向けオリエンタルフレグランス。4代目調香師、ジャン・ポール・ゲランは乗馬が好きだったといいます。アビルージュとは騎手が纏う赤いジャケットを意味するそうです。馬術の優美さに捧げられた香り。 まずギュッとシトラスが弾けま…

MUSC25(LE LABO)

ルラボは2006年創業のニューヨークのメゾンで、このブログ記事を書くためにどんな来歴があるのか調べようとしたところ、公式サイトのABOUT USを読んでも「創業者について語ることは何もない、あるのはただルラボという名前だけ」と潔く書いてあります。 その…