とある愛香家の日記

香水に対する偏愛ばかりを書き連ねております

ALDEHYDE44(LE LABO)

ルラボのシティエクスクルーシブラインのダラス限定品です。この記事では商品名はあえて英語読みでアルデハイド44、使われている合成香料は日本風にアルデヒドと書くことといたします。2013年に一度廃盤になりましたが、昨年復刻されたようです。
(※海外のクチコミサイトfragranticaによると、ダラスのブティックが再オープンしたのに合わせて復刻されたとのこと。)

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アルデヒドと言えばシャネルの5番、5番と言えばアルデヒド
2011年のルラボの公式ブログでも、「アルデヒドはシャネルのNo5のメインで使われていた香料でも有名。」とマリリン・モンローの逸話も含めて紹介されています。
https://ameblo.jp/lelabo0354592770/entry-11094418931.html


現代の私達がアルデヒドを語る時、5番の存在は外せないのだと思います。「あれあれ、アルデヒドってあんな感じ!」と人に手っ取り早く説明するのには5番が一番良いのでしょう。
ネットではシャネルの22番と結びつける人も多く、シャネルの功績の大きさがわかります。

トップはモダンな印象。アルデヒドが全体をリフトしているのを感じた後、割とすぐにスイセンジャスミン、チュベローズの豊かなフローラルが溢れ出し、華やかさがありながらも意外にも(?)つけ心地の良さを感じました。特にチュベローズのふくよかさには包容力があり、上等なソファに身を委ねているような気分になります。さらに時間が進むと(約30分)、次第にムスクが香ってくるのか、非常に上質な石鹸のような香りになります。これが何時間か続き、ラストではムスクに乳白色を思わせるバニラが滑らかにスッ…と入ってきて、身体全体が包み込まれる感じです。

ところで、海外のサイトで「アルデハイド44はルラボの中でも最も複雑で面白いもののひとつ」と書いている人が、「一番残念なのはこの香りがダラスでしか手に入らないということで、香水界に革命を起こすと言ってるなら、都市中心主義には叛旗を翻すべきじゃないの」と苦言を呈しており、私もいち地方出身者として(現在、自分が大阪という大都市の中心部にアクセス可能でその恩恵を享受しまくっているのは棚に上げておいて)全く同感でございます。

https://boisdejasmin.com/2007/02/aldehydes_44_le.html

…とは言いつつ、ルラボのシティエクスクルーシブラインのご紹介はまだまだ続きます。皆様、どうかお付き合いください。

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最初にご紹介したルラボのアメーバブログ、更新が2012年で止まっているのですが、最初の記事が2009年、まさしく黎明期と言って良いのか、自社製品の紹介はもちろんのこと(ただし短い文章で)、他のメゾンの紹介もするし、書き手が自分の香水ワードローブ(他社製品が主)を披露するなど、自社製品ばかりを持ち上げまくるというよりは、他社製品も含めて香水が好きな人が楽しんで書いているのが伝わってきます。2018年の今、親指を立ててイイネ!を5つぐらいつけたいです。