とある愛香家の日記

香水に対する偏愛ばかりを書き連ねております

N°19 EDT(CHANEL)

年代物のN°19EDTを入手しました。これもおそらく何十年か前のものです。


「N°5を超える香水など存在し得ない」という周囲の反対を押し切り、ガブリエル・シャネルが2代目調香師アンリ・ロベールに作らせたのが、自身の誕生日1883年8月19日から名付けられた、このN°19。彼女の晩年のプライベート・フレグランスとなった。そして発表から数週間後、1971年1月10日に彼女は永眠。

 

香調はフローラル・グリーン・ウッディ。ガルバナムのグリーンノートとアイリスパウダーのパウダリーとのハーモニー。

と、日本版公式サイトではこの程度しか香料が書かれていないのですが、アメリカのクチコミサイトfragranticaによれば、ガルバナム、ネロリベルガモットジャスミン、ローズ、リリーオブザバレー、イリス、ベチバー、サンダルウッド、レザー、ムスクが使われているようです。

 

すでに製造から数十年が経っていると思われ、経年劣化でトップが飛んでいるのか、割とすぐにレザーが香り立ち、非常にハードな印象を受けました。私の手首からは革ジャンを着てワイルドにバイクを乗りこなす女性の香りがします。

(っていうか、大丈夫かな、これ…)

 

これではレビューになりませんので、百貨店のカウンターで新しいものを嗅いできた感想をば。(※OPP袋を持参し、それぞれのムエットを入れて家に持ち帰っています)

 

・香水(P)…トップからガルバナムがガツン!と来る、動かぬ岩のよう。頑固一徹な感じが良い。持ち帰ったムエットに残っている香りはやはり革ジャンでバイクに乗る女性。

・EDP…香水の流れを汲んでいるが、トップがもう少しやわらかい

・EDT…ふんわりやさしい。一番気軽に日常使いできる。

・プードル…パウダリー。ムエットに残っているラストノートが一番優しく、やわらか。

(N°19も御多分に洩れずアレルギー物質の規制などで調香変更がかかっているとのことです)

 

名香は歴史があるだけネット上にクチコミも多く、それを読むのが楽しくもあるのですが、これに関しては

「軽やか」「爽やか」「夏向け」「初心者向け」 

と書く人も多く、正直

「⁈⁈⁈」

という感じです。

 

「リラックス何それ美味しいの」とばかりに完全にスイッチオン、頑固で人に媚びることのない「強い女性」を感じさせます。

自分で買うとしたらシリーズの中でどれを選ぶか、についてはここはやはり香水で、人を寄せ付けないような圧倒的頑固さが大変美しいです。変に時代の流行りに媚びることなくもうそのままで行ってくれ…!という気持ちでいっぱいです。

※N°5 L’EAUをdisっている訳ではありません

 

N°5の記事で「N°19ははっきりした性格の妹」と書きましたが、訂正させてください。年長者の面倒見の良さは感じず、かと言って年少者のキャラクターも感じません。要するに、他者との関係性が感じられないのです。「猪突猛進にバリバリ物事をこなしていく、はっきりした性格」というのは前回書いた通りで、「私は私、それ以外の何者でもないし他人の目なんて気にしないわ」と超然と立っているのがN°19だと思います。繰り返しますが、どうかそのままでいてください。お願いします。