とある愛香家の日記

香水に対する偏愛ばかりを書き連ねております

ビブリオテッカデバベルとラホベンノーチェ(fueguia1833)

次に、ビブリオテッカデバベルとラホベンノーチェについてご紹介します。2017年7月購入。

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どちらもアルゼンチンの作家、ボルヘスの作品からインスピレーションを受けています。フエギアには文学作品にインスピレーションを受けて作られたものが多くありますが、その中でも特にボルヘスの作品が多いと感じます。

 
まずビブリオテッカデバベル(Biblioteca  de Babel)から。
ボルヘスの作品にある、全宇宙の書籍を納めている無限の図書館。誤植や落丁なども保存。
古書を開いた時のような、革表紙や紙、インクを思わせる香り、と公式にはありますが、私はレザーノートというよりも、特に糊の匂いを感じます。
日本語版香料は1.Cedar(英語版サイトではAustrocederusの記載), 2.Cabreuva, 3.Cinnamonとなっています。カクタスアスールとダーウィンにもシダーウッドは入っており、どこか無意識のうちに求めているんですかね…。
 
ラホベンノーチェ(La Joven Noche)はボルヘスの同名の詩からインスピレーションを受けています。闇の中、庭で行われるサルベーションの儀式。浄化されて迎える朝。香料は1.Mysore Sandalwood, 2.Nuevo Celdonia Sandalwood, 3.Spicatum Sandalwoodとなっており、白檀づくしのクリーミーな香りとなっています。「まるで羽毛のような香り」と店長さんから説明された通り、羽毛にくるまれているような気持ちになります。
 
トワレかパルファンかを選ぶ時、「冬に、温かくくるまれるような香りをください」と相談し、「パルファンの方が内にこもる感じがします。ちなみに、同じ香料(オイル)から取っているため、調香が全く違うことはありません」と説明され、秋冬向けということで、清涼感よりは内にこもるような香りが欲しいと思い、どちらもパルファンにしました。(当然、パルファンの方が高いです…)
持続時間はトワレが3時間、パルファンが6時間だそうです。
 
このラホベンノーチェ、お店でつけた時はわからなかったのですが、家に帰ってつけてみるとかなり強く感じ(バベルはまだつけやすい)、お店の人に電話で相談したところ、①ウエストの前にプッシュして、霧の中をくぐるようにするか、②鼻から遠い膝の裏につけるか を勧められました。
トワレの方が控えめに香るように感じたので、パルファンの方がずっと強いのではないか、とお聞きしたら、「どちらが強いということはなく、つける人による。中にはトワレの方が清涼感が出て強く香る人もいる。」とのことだったので、私の肌ではパルファンの方が強く出るということなのでしょう。ご相談した夏は一年の中でも香りを強く感じる時期なのだそうで、寒くなったらまた違うと思います、とのことでした。(今回9月に再訪した時も、「ラホベンノーチェは夏になると強く出る。冬はもっとクリーミーになるから、使いづらいと感じたら冬にまた使ってみてください」と言われました。そしてどの香りを強く感じるかもその人の鼻によるようで、「この香りは強い」とか「弱い」とかは言えないようです)
 
どちらも真冬にウールのコートに合わせたい香りです。冬が来るのがちょっとだけ楽しみになりました。