とある愛香家の日記

香水に対する偏愛ばかりを書き連ねております

ミストラル・パチュリ(アトリエ・コロン)

サンプルでいただきました。

タイプ:スパイシー マリン

【トップ】フロリダのポメロ、 マダガスカルのブラックペッパー、 中国のスターアニス
【ミドル】モロッコのイリス  ソマリアのインセンス、 エジプトのゼラニウム
【ラスト】インドネシアのパチュリ、 ラオスのベンゾイン、 ハイチのベチバー

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柑橘とパチュリの幸福なマリアージュ(ってよく食べ物を説明する時に使われる表現ですよね)。

 

パチュリと言えば、「墨汁の匂い」とよく表現されるようです。日本人には親しみやすい香りなのかもしれません。お店の人曰く、「全体を落ち着かせる働き」があります。音楽で言えば、私は低音をイメージします。下から優しく支えるような音。

 

最初はポメログレープフルーツと潮の香り。マリンに分類されるのはこのトップゆえかと思います。バックでパチュリが低音で鳴っています。

やがてパチュリがメインになります。おおらかな響き。イリスやゼラニウムのためか、フローラルのやわらかな含みがあります。

その後、ウッディーが少しずつ前に出てきます。インセンス(お香)とベンゾイン(アンソクコウノキの樹木に傷をつけてそこからにじみ出て固化した樹脂のこと)の働きでしょうか。…と思ったら、ウッディーが強くなる前にデクレッシェンドで香り全体が柔らかく消えていきます。

 

パチュリの香りは正直初めてだったのですが、とても好きになりました。墨汁の匂い…落ち着きます…。

マリン系も苦手だと思っていたのに、これは心地良く感じます。まさしく海辺の風。マリン系に限らず、他の香調に対しても、自分の中で「これは苦手」と固定観念を作り上げてしまっている可能性があり、食わず嫌い(嗅がず嫌い?)をせずに色々試してみてもいいのかもしれない、と感じました。

 

私の中でパチュリは音、それも低音のイメージがあったため、今回は少し音楽めいた書き方をしてみました。意味不明でわかりにくかったらすみません。

では、また。