とある愛香家の日記

香水に対する偏愛ばかりを書き連ねております

はてなブログ今週のお題が「私の沼」ということで。

 

すでに色々書いてますが、私は香水の沼にズブズブハマっています。

香水の何が面白いって、単に「良い匂い」ということだけではなく、ストーリーがあることなんです。それぞれに物語があり、トップ、ミドル、ラスト、ドライダウンと移っていくその様が美しいのです。ちなみに、この変化はそれぞれの素材の揮発の速さで決まります。だいたいシトラスはトップに、ウッディなテイストはラストに持って来られることが多いです。

 

私は雨宮まみさんというライターの方が好きで、沼にハマり始めたのも雨宮さんのブログがきっかけでした。その中で、ペンハリガンのホリデーコレクションが紹介されていたのです。

 

ブログ・Amazonで何が買えますか?

http://mamiamamiyashopping.hatenadiary.jp/entry/2013/11/25/031153

 

ペンハリガンのホリデーコレクションは、それぞれ5mlのお試しサイズが(この時は)5個入っていました。この時はフレグランスコーナーに行くのはハードルが高く感じ、ネットで買いました。

 

そこで「香水ってこんなに面白いものなんだ!」と気づきました。ストーリーを基に香りが変化していく。好きなものも苦手なものもある。自分のイメージに合った香水は何だろう?

そして初めてフレグランスコーナーへと足を運びました。そこは想像していたよりもずっと煌びやかな世界。香水って、ボトルも美しいんですよね。鼻だけでなく、目でも楽しめる。

 

それでびくつきながらも、いいなと思ったものを買っていった…という感じです。

香水は買うのにも時間がかかります。ムエット(紙)に吹き付けてもらった香りと、実際に肌に乗せた時の香りは違います。そして香りの変化を見るのに最低でも30分(ラストまで見たかったら数時間)かかります。即断即決をしない限り、再度お店に足を運ばなければならないのです。(日を改めて行ってもいいですが、間にショッピングをしながら香りの変化を見て、またお店に戻ってくるのでもいいです)

私がよく行く店舗では、店員さんが「早まるな、必ずミドルまでの変化を見ろ。ここは香水エリアで色々な匂いが漂っているから、ショッピングしたり喫茶店に行くなどして別の場所で様子を見ろ」という内容のことを(もちろん丁寧な言い方で)言ってくれたりします。即断即決による目先の売り上げよりも、客との長いお付き合い、信頼関係を築こうとしている。そこに私はプロ意識を感じます。

 

恥ずかしながら失敗も色々ありました。その場で即決したものの、実はミドルからラストが好きじゃなかったとか…(一部のお店では上手いもので、時間がない客のためになのか、時間が経った香りをムエットで嗅げるようになったりしています。しかし当然ながら、自分の肌の上で様子を見るのが一番です。体温によって香り立ちが全然違ってくるので)。近くにお店がないことを理由に、テスティングもしないで香料とクチコミだけを見てネットで買ってしまったり。お店で肌の上で試して、ラストまで嗅いだはずなのに、実際買ってきて家で嗅ぐと違うなと思ったり。

しかし、そうする中で、自分にとっての「失敗しないパターン」も見つけることができました。肌の上で試す、というのももちろんですが、気になる香りだけでなく、色々他のものも嗅がせてもらうこと。お目当のものより、意外と他の香りの方が好きだったりします。そして、試してみて「うーんこれは苦手だな」と思ったものや、これまでに「実際に買って失敗したな」と思ったことから、「自分の苦手なテイスト」をわかっておく。私で言えば、ローズ、ウッディ(ラストにソフトに入っているのは割と大丈夫ですが、ウッディが前面に出されたものは難しいです)、パウダリー、瓜系、アクア系、マリン系。ローズはレディースのフレグランスにかなりの割合で入っているので、残りはかなり絞られてきます。

あとは逆に、「好きなもの」を把握しておくこと。私はスッキリした香りが好きなことが多いです。とはいえ、これも例外があって、パルファンサトリのイリスオムはわりとアーシーで包容力がある感じですが大好きです。

色々なものを嗅いでみて、好きなもの、苦手なものをわかりつつ、食わず嫌いを避けつつ。それがお気に入りの香水に出会うコツのような気がします。